2009年5月活動実績 辻田代表、土木学会NPOシンポジウムで講演とパネラーに活躍 
 CSN会員の多くが人生の舞台としてきた土木の世界が、時代の流れとともにいまその存在価値を問われています。また、土木技術者が続々とリタイアしています。
“土木界をなんとかしたい”“技術者人生の締めくくり段階を有意義なものにしたい”との切実な想いが、そこにあります。 土木学会では、この問題にとりくみ、シンポジウム「“NPO活動”その多様な展開―シビルエンジニアに期待されること―」を開催しました。
 ここで、辻田代表が「NPO活動の現況と課題」で事業型NPOの代表として事例報告をおこないました。 シンポジウムは、5月14日13時より土木学会会館講堂でひらかれ、参加者は約100名程でした。辻田代表は、NPO立上げの動機を、第二の人生は収入よりやりがいのある社会貢献がしたいという思いからだと話し、設立当時の課題・これから立ち上げる人へのアドバイス・最近の活動・これからの課題などを述べました。
結びとして、従来の産学官の枠にNPOを加えた新しい連携の仕組みとソーシャルデザインに取り組むなかに、わたしたち成熟したシビルエンジニアが地域社会で活躍する機会は限りなくあり、そのとき知識や経験が必ず活かされる、と呼びかけました。
 谷本寛治一橋大教授による基調講演「ソーシャルビジネスの可能性」や、NGO型として大阪で活動する「地域デザイン研究会」、ボランティア型の横浜の「海辺つくり研究会」などの報告から、感じたことがあります。 ここで語られた
  ①社会的な課題を誰が担うのか
  ②大きな政府の限界 
  ③社会的な課題を担うビジネスという選択肢 
  ④新しい事業・雇用創出への期待、社会に貢献する働き方 
などのキーワードから、わがCSNがめざすところ、社会的な位置づけ、期待されることなどが、体系だってあらためてよく理解できました。 また、「土木学会は、NPO活動が問題解決のすべてと考えているのか」とか、歴史のある団体からは「ここで聞いていると、そんな話しは10年前に議論済みだよ、土木学会ってふるいねと思う」などという発言もありました。
議論より行動、ということだなと感じ、主催者に辛口の発言をするパネラーも招いた土木学会の鷹揚さというかそのふところの深さに、さすが「土木」と感じいった次第です。
そして、CSNのすすんでいる方向は間違っていない、と確信を持つことができました。     

 

 
いまこそ、市民工学の原点にたち・・・


 熱心にききいる参加者

谷本教授(右端)とパネラー

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