BCP事業継続計画 

 企業が大地震などの緊急事態に遭遇すると操業率が大きく落ちます(下図参照)。何も備えを行っていない企業では、事業の復旧が大きく遅れて事業の縮小を余儀なくされたり、復旧できずに廃業に追い込まれたりするおそれがあります。 一方、BCP導入している企業は、緊急時でも中核事業を維持・早期復旧することができ、その後、操業率を100%に戻したり、さらには市場の信頼を得て事業が拡大したりすることも期待できます。 当NPOでは中小企業向けのBCPセミナーや作成指導講座を実施しております。

図 企業の事業復旧に対するBCP導入効果のイメージ
(文章の一部及び図は中小企業庁BCPガイドラインより引用)

BCPは平時にも大きなメリットがあります。 

 ①業務のたな卸しが出来る。
  企業にとって何が重要業務であり、どこがボトルネックなのかが明確となる。
 ②業務改善が図れる。
  設備機械の保全、在庫管理、生産性の向上などの業務改善に役立つ。
 ③取引先への信頼度が増す。
  安定した供給に対して取引先への信頼が増し、新規取引獲得へつながる。
 ④従業員教育に役立つ。
  業務に対し従業員の役割を認識させるとともに指示命令系統が明確となる。
 ⑤地域社会からも信頼が向上する。
  平時から地域との連携を密にしておくことによって地域との絆が強くなる。
 ⑥事故等への迅速な対応が可能となる。
  不慮(想定外)の事故にも迅速な対応ができるようになる。
 ⑦企業価値が向上する。
  BCPの取り組みがステークホルダーから評価され企業価値が向上する。
 ⑧銀行の貸付が低金利となる。
  銀行はBCPの導入段階にあわせて金利を低利としインセンティブを与える。

BCP部会の活動内容 

2005年9月~2006年12月 地震防災共同研究主催
2006年6月 NPO法人事業継続推進機構(BCAO)加盟
2006年8月 「地震災害の財務影響分析」セミナー主催
2007年4月~2008年2月 BCP研究会主催
2008年2月 中小企業向けの事業継続計画(BCP)セミナー主催
2008年4月 吉川イブニング・ロータリークラブにて「事業継続計画概論」講演
2008年5月 東埼玉テクノポリス協同組合第6回総会特別講演にてBCP講演
2008年6月~2009年3月 第1回東埼玉テクノポリス協同組合BCP策定指導講座
2009年3月 支援企業が東京商工会議所主催「BCPシンポジュームにパネラーとして参加
2009年7月~2010年3月 第2回東埼玉テクノポリス協同組合BCP策定指導講座
2009年10月 地盤工学会 BCP地盤改良研究会にて「事業継続計画概論」講演
2009年12月 埼玉県吉川市(管理職対象)にて「事業継続計画概論」講演
2010年2月、3月 徳島県中小企業団体中央会BCP作成支援相談会相談員
2010年1月~9月 第1回協同組合熊谷流通センターBCP策定講座
2010年5月、6月 東京建設業協会建設業BCP策定勉強会支援講師
2010年8月 ㈱丸和運輸機関幹部研修会にて「事業継続計画概論」講演
2010年12月 吉川市役所「事業継続計画研修」で「新型インフルエンザ対応のBCP」講演
2011年1月 埼玉県南卸団地協同組合新春講演会にてBCP講演
2011年1月 当法人主宰の「中小企業向けBCP策定指導講座」が日本経済新聞に報道される
2011年1月、2月 徳島県中小企業団体中央会BCP作成支援相談会相談員
2011年3月~10月 第1回埼玉県南卸売協同組合BCP策定講座
2011年5月 地盤工学会「事業継続計画に役立つ地盤改良・補強工法」講習会で講演
2011年3月,5月 BCPサロン
2011年6月 特別討論会「東日本大震災にNPOはどう向き合うか」で「大震災とBCP」を報告

東埼玉テクノポリス協同組合のBCP作成指導講座スタート (2008年6月) 

 当NPOの支援による、東埼玉テクノポリ協同組合(参加企業34社)のBCP作成指導講座が2008年6月30日よりスタートしました。 この講座は、独立行政法人雇用能力開発機構の中小企業人材確保推進事業の助成事業の一環として実施されるものです。 第1期講座の募集枠は8社でしたが、関心が高く7社の応募がありました。 講座は、6月から翌年の3月までの10ヶ月間に、4回の集合講座、3回の個別指導と添削指導によって実施されます。 具体的には、NPO法人事業継続計画推進機構の丸谷理事長が作成した中小企業向けのステップアップガイド
   第1部「BCPの基礎になる防災対策の実施」
   第2部「重要業務を認識して簡略なBCPを策定する」
   第3部「本格的な事業継続計画(BCP)に向けて」
の3部構成で進めていきます。
工業団地が組合事業としてBCPに取り組んだ事例はまだありません。
この事業は、中小企業のBCP普及のモデル事業として、今後注目されていくものと思います。

東埼玉テクノポリス協同組合会報(2008年7月号)

東埼玉テクノポリス協同組合BCP作成指導講座終了 (2009年3月) 

 2008年6月から2009年3月の10ヶ月に渡って開催されました東埼玉テクノポリス協同組合の事業継続計画(BCP)作成指導講座が終了しました。
主催者は東埼玉テクノポリス協同組合で、CSNは主催者の依頼でその指導に当りました。
参加企業は業種、規模とも様々な中小企業7社で参加メンバーは経営者・幹部クラス(1社から3名~5名参加)でした。
進め方は4回の集合教育と3回の企業別指導を10ヶ月間で延べ25回実施しました。
実施内容はNPO法人事業継続推進機構が作成した中小企業ステップアップガイドを使ったOJT方式で本講座を通じて実際に第1部~第3部のBCPドキュメントを各企業で作成しました。今回の講座は各社とも経営者や幹部がメンバーとして参加しており非常に高いモチベーションで取り組まれ素晴らしいBCPが出来上がりました。
3月13日にはこの講座を通じて策定した各社のBCPの発表会を行いました。発表会にはオブザーバーとして協同組合の理事長をはじめ多くの理事の皆さんや(財)埼玉県中小企業振興公社からもBCP担当者の方が参加されました。
また、今回の工業団地における組合事業としてのBCPの取り組みが注目されプレスからも取材要請が入っています。引き続き次年度も是非とも本事業は継続したい旨を協同組合の理事会でも話し合われているとのことです。

以下に今までの取り組みが詳しく東埼玉テクノポリス協同組合の広報誌に掲載されましたのでご覧下さい。

2008年(平成20年)6月号 PDF(629KB)
2008年(平成20年)7月号 PDF(327KB)
2009年(平成21年)3月号 PDF(546KB)
2009年(平成21年)4・5月号 PDF(207KB)

新型インフルエンザに対する事業継続計画 (2009年6月) 
 懸念されていた新型インフルエンザが、世界的規模で流行しはじめました。
ついにわが国でも、水際で食い止めることが出来ずに国内感染が広がり始めました。
この新しい形の危機に臨んで、企業は事業継続計画(BCP)の観点からの対応策が今後強く求められてくることになると思います。
 政府は感染規模に合わせて行動計画に従った対応をすることになって来ます。しかし、企業に対しては、初期の封じ込めの段階以外は、とるべき行動と判断は実質的には企業に任されているのが実態です。そこで、今後起こるべき問題は、企業側の対応の準備不足による混乱です。各業界でも、まさに対応を考え始めたばかりです。
たとえば、社会機能維持を担う企業においても、依存先であるサプライチェーンの事業継続計画がまだできていない場合が多く、その取引先が活動を止めてしまうケースが予想されます。
また、中小企業などで、協力的にまじめに操業自粛をする企業が、この不況下でもあり、倒産の危機などに直面する可能性があります。
さらに、社会機能維持を担う病院、運輸等の従事者たちが、感染・死亡した場合の補償について対策を要望していますが、労災適用の可能性程度しかまだ報道されていません。したがって、これらの人たちが、補償の不安の中できちんと働いていただけるか、懸念もあります。
 今回のケースは弱毒性と言うことから、政府も企業側の対応も強毒性の鳥インフルエンザとは変わる部分があると思いますが、感染力の高さや、適切な治療をしなければ命にかかわる点などから、深刻な問題であることに変わりはありません。
今後、今回の新型インフルエンザの経緯を踏まえて大いに懸念される鳥インフルエンザに対して企業は本格的な事業継続計画(BCP)の策定が必須となってくるでしょう。
CSNは,この新型インフルエンザに関して、ネットワークを通じて得た最新情報や各企業の具体的な取り組み等について情報収集をはかり、事業継続計画に取り組む関係先に新型インフルエンザに対する事業継続計画の策定支援および助言等をして参ります。

2009年(平成21年)8月号 PDF(227KB)
2009年(平成21年)10月号 PDF(432KB)
2010年(平成22年)4、5月号 PDF(2004KB)

国土交通省:建設会社における災害時の事業継続認定スタート(2009年7月) 
 国道交通省関東地方整備局は平成21年5月27日付けで「建設会社における災害時の事業継続認定」についての通達を出しました。この認定は、災害復旧を実際に行う建設会社の事業継続能力を確認し、評価基準に適合した建設会社に対して認定を行うものです。また、関東地方整備局ではこの事業継続力認定について、総合評価への反映も視野に入れています。
総合評価における加点は、企業への認定状況を見ながら検討していく方向で来年度以降の検討・実施になりそうです。当NPOはすでに多くの中小企業に対して事業継続計画策定のコンサルティングを経験しいると共に講師が建設分野の出身で建設業界を熟知しており、今後この実績を踏まえて建設会社へのコンサルティングも実施して参ります。

 

熊谷流通センターより事業継続計画(BCP)作成支援を受託(2009年12月) 
 2009年12月CSNは、このたび熊谷流通センター(通称:ソシオ熊谷)よりBCP策定支援業務を受託しました。熊谷流通センターは、昭和50年に開設された日本でもトップクラスの規模の卸商業団地です。ここでは、以前から「日本一安全な卸団地」をめざして様々な取組がなされてきました。今般、CSNが受託したのは「BCP組合用基本計画策定およびBCP個別企業モデル」事業でこの他「セーフティシティ構想策定」、「耐震診断」、「防災マップ及び安否確認システム基本設計」等の大震災を想定した総合対策が、全国中小企業団体中央会が公募した「平成21年度卸商業団地機能向上支援事業」に採択され、2010年2月まで実施されます。このような事業を大型卸団地で取り組んだ事例はなく、今後大きく注目を浴びることが予想されます。
東京建設業協会主催の建設企業のBCP策定勉強会スタート(2010年5月) 
 平成21年5月27日付けで国道交通省関東地方整備局は、「建設会社における災害時の事業継続認定」についての通達を出しました。これは、災害復旧にあたる建設会社の事業継続能力を確認し、評価基準に適合した建設会社に対して認定を行うものです。
 また、同局ではこの事業継続力認定について、総合評価への反映も視野に入れて検討を進めており、今年度には実施になりそうです。既に平成22年3月現在で80社の建設企業が認定を取得しています。そこで、東京建設業協会ではこの認定の申請を希望している建設企業を支援するために全国建設業協会の「地域建設企業における災害時事業継続の手引き」を活用した簡易な事業継続計画(BCP)の策定支援の第1回の勉強会を5月~6月に掛けて全4回シリーズで実施することになりました。実施に当ってはBCPの第一人者でもあります(財)建設経済研究所の丸谷研究理事が講師に当り、当NPOの辻田代表が支援講師としてお手伝いをすることになりました。当NPOはすでに多くの中小企業に対して事業継続計画策定のコンサルティングを実施しており、今後この実績を踏まえて、建設会社の事業継続認定の支援をしていきたいと思っています。
埼玉県南卸売団地協同組合BCP策定支援講座スタート(2011年3月) 
 埼玉県南卸売団地協同組合では全国中小企業団体中央会が公募した「平成22年度卸商業団地機能向上支援事業」に応募しこれが採択されBCP組合用基本計画策定&BCP個別企業モデル策定に着手となりました。3月11日の東日本大震災より1週間目、ときおり余震で揺れるなか、3月18日10時より県南卸売団地協同組合のBCP策定支援講座の第1回集合講座がおこなわれました。

 本協同組合は、東北道岩槻インターそばの埼玉県南卸売団地に立地する企業で構成されています。策定支援講座には、そのうちの5社(組合本部・モデル企業4社)が参加しました。
 本講座は、3月本日から8ヶ月間にわたり、1社あたり延べ8回の集合講義と個別指導をおこない、BCPの理解と各社が簡略なBCPを策定し実施にうつすことをめざしています。CSNの担当者は、辻田代表と高橋事務局長です。初日のこの日、東北関東大震災の記憶も生々しく、参加者の目は真剣そのものです。開講一番、「すぐ何をやったらいいのですか!?」とせっぱつまった質問がとびだすなど、緊迫した雰囲気でのスタートになりました。中小企業へのBCPの普及をめざすわたしたちも、今回の様々な震災での事例を参考にこの講座が、企業の事業継続に役立つよう一生懸命取り組もうと決意を新たにしました。

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